中村印刷株式会社

創業87年の歴史を誇る老舗企業、中村印刷。印刷物の出力業務やデザイン、社内で製本まで行うという旭川では一貫生産が出来る数少ない印刷会社です。ほんのりとインクの香りが漂う社内で、社長の中村さん、事業本部長の守屋さんにお話を聞きました。

事業本部長の守屋 雅文さん(左)　社長の中村 裕一さん(右)

道内でも新しいことを先駆けてやる

社長になった時から、最新の設備を入れていきました。そうしなかったら売り上げは衰退し、規模は縮小していたでしょう。基本的にほかと同じことをやってもダメなんです。そこから脱却したいという思いが強かったですね。うちではオンデマンドの機械も道内では数少ないランクの高い機種を入れています。オンデマンド機というのは、機械の状態によって印刷される色が変わってきてしまうんですよね。最近導入した機械は一番大事な印刷の安定性と、操作性が抜群に優れています。今まで出来なかった特殊な紙にも対応していますし、既製品の封筒をカラー印刷出来るようになりました。

お客さんがメリットを享受するような提案をしていかないと、やっぱり価格で負けてしまいます。なにせ新しいことをやっていかないといけないですね。

—お客様はどの地域が多いですか？

北は留萌、南は富良野。かつては旭川市内が中心でしたが、ここ3~4年で地方の仕事も増えています。
都市に出たからと言って、成功するとは限らない。まずきちっと足元を固めることが大事だと思っています。

求めるのは、企画力・提案力

ある程度ハード面はそろってきているので、ソフトの部分を強化できるような人材を求めています。
企画力、提案力と一言で言っても漠然としていますが、そういう発想ができる人材はなかなかいないですよね…。企画を具現化して、お客さんが喜んでくれるものを考えてくれる人がいいです。
現在は、MACを使えるデザイナーをもう一人求めています。

家族団らんの時間

うちは印刷業者によくあるような夜中までの残業というのはなくて、みんなだいたい5時半や6時で帰ります。ダラダラやらずきちんと効率的に考えて、早く帰ろうという意識を持っていますね。
早く帰ったら家庭の団らんの時間を持てるでしょう？これが一番大事なんです。仕事をする上での基本は「家庭」にあります。
それから、今年は年間の通常休日に更に2日間、希望日を休みに出来るようにしました。来年もうちょっと増えると思います。

—守屋さんはUターンだと聞きましたが、戻って来てから生活は変わりましたか？

守屋：以前は9時、10時まで残業するのが当たり前でした。こっちに来て早く帰れるようになって、家族との時間が持てるようになったのが一番のメリットですね。それから、首都圏では通勤ラッシュがあったり、生活の面でいえばやっぱり楽です。仕事面では都会の方が商圏も大きいので、営業活動は頑張らなければというところもあります。

市内では数少ない、製本場も備えています。

将来会社を担う可能性も

その気になったら重要なポストまで自分の力で登って行ける会社なんです。例えば、今から中途採用で入社したとしても、実力によって将来会社を担う可能性は十分あります。会社も時代とともに、設備も人も変わって行かなければなりません。新しい人材には、この会社を引っ張っていく気概でやっていって欲しいと思います。